2018年6月17日にテレ朝で放送された「関ジャム ハロー!プロジェクト20周年~なぜ長く愛されるの?歴史と変化に迫る~」の内容まとめ、及びつんく♂のコメントの書き起こしです。
ゲストはファン代表で松岡茉優、音楽解説がヒャダインと大森靖子。
ちなみにハロプロSPですが、モーニング娘。以外はほとんど触れられませんでした。
後藤真希とLOVEマシーン
- スタジオトークの要点
- 後藤真希の声は「光線系」、「レーザービームのよう」
- そのおかげで曲が明るくて軽やかになる
- 「LOVEマシーン」にグルーヴが出た
- 辻、加護、石川も光線系
- 16ビートを刻む歌い方はシャ乱Q時代のつんく♂を彷彿とさせる
- Pro Toolsの導入により、つんく♂の仮歌のニュアンスを保ったままキーをデジタル処理で調整できるようになり、メンバーが真似しやすくなった
つんく♂
「後藤の声は単に明るいだけでなく、
ツヤがあって滑らかなんです。
バカ明るいだけでは、こういうマイナー調の曲には普通マッチしないんですが、
彼女の持つ声の艶の部分が引き金になって
今までの安倍や福田、安田、石黒中心だった、
シングルの真ん中の声に
色気や華やかさが加わって独特のものになったように思います。
それはさておき、「ふるさと」では敗北の結果(※)となって、
なんとなく番組やスタッフ間でもくらーいムードが漂っていた。
そんな時に後藤が出てきた。
そして、「LOVEマシーン」のレコーディングへと突入。
歌が下手なのも、ダンスが出来ないのも含めて、
この子たちの今をそのまま曲に収めてしまおうと思って、
なるだけメンバー均等に。
そして、その子がうまく歌えたところをなるだけ起用する。
そういうような唄割に変えていきました。
なので、「明るい」のところの石黒なんかは、
そのフレーズの部分は抜群にうまかったので、
そのわずか数秒に賭けてもらう。
そこまでたどり着いていないメンバーを、
無理やり下駄を履かせて良いように見せようとせず、
今ある、そのものの良さを曲の中に放り込んだ。
それが結果、ヒットの要因となって
みんなの心の中に入っていったように思います。」
ちなみに、つんく♂の16ビートへのこだわりに関しては、2015年10月27日に放送された「FULL CHORUS『秋のハロー!プロジェクト祭り』2時間SP!」の内容も合わせて知っておきたいところ。
石田亜佑美
「加入した時に、つんく♂さんと一緒に並んで向かい合って
リズムの練習をやるんですよ。
「かかとつけないで」「はい、足つけて」、みたいなのを
つんく♂さんと一対一でやるので凄い緊張するんですけど
それが今でも身についてます」
飯窪春菜
「つんく♂さんはいつも
16ビートを刻めってことを私達におっしゃるんですけど
つんく♂さん自身も私生活で歩きながら常にリズムを刻んでて
常に揺れながら歩いているんですよ」
小田さくら
「ステージに立ってる時はかかとを着けるなって言われていて
ずっと身体で弾んで、リズムを持ち続けるためにかかとを着けるなよ
なんならそのまま帰れと」
ハマ・オカモト
「俺、だからリズムが良いんだと思ったよ今。
だって16やったら8も4もいけるわけですからね
いやー、そういうことなんですね
皆さんが超人的にリズムが良いのは」
つんく♂のリズム論については、「リズム天国」に関するインタビューも面白いです。
参考 社長が訊く「リズム天国ゴールド」つんく♂のインタビュー任天堂4期メンバーに関して
つんく♂
「辻の声はドライで明るい。
加護の声はウエットで悲しげ。
石川の声はハスキー。
吉澤の声は丸みがあって太い。
モーニング娘。でもそうだが、
この4人が加わったことで
モーニング娘。の派生ユニットが充実していった。
ハロー!プロジェクト全体や
つんく♂の作品のバリエーションを出していくのに
欠かせない存在となって、
僕としてもますます腕がなった。」
松浦亜弥
つんく♂
「第一声を聞いて鳥肌が出た」
高橋愛
- スタジオトークの要点
- ハロメンが憧れるハロメン
- 感情表現が多彩で歴代No.1の歌唱力
- 高橋愛がいたから今のモーニング娘。がある
つんく♂
「高橋も松浦とは違う意味で
音程、ピッチ感の良い子でした。
ただ松浦同様方言がなかなか取れない子でしたが、
ま、モーニング娘。時代に関して言えば、
それも個性とはなってました。
でも、そういう苦労を乗り越え、長い年月を経て
僕の仮歌を忠実に覚えてくるようになりました。
3〜4年はかかったでしょうか。
そこからの高橋はとても優秀でした。
粘り気のある声質の高橋はJポップやJロックを歌うのに
とても適した声をしていました。
そして宝塚が好きな高橋は、
ステージの上での魅せ方の飲み込みも
他のメンバーに対して早かったです。」
鞘師里保
- スタジオトークの要点
- アイドルには憂いが大事(by 松岡茉優)
- ダンススキルを活かしたEDM路線
- 王道のEDMは同じコードのループで曲の骨格をつくるが、つんく♂はループさせない
- それによって、曲に合わせて踊りを細かく変化させられる
- フォーメーションダンスの導入
つんく♂
「過去を遡って、
大きな意味で歌、ダンス、表現、個性の面で
平均点が高かったメンバーは居ないかもしれません。
歌だけ、とか、キャラクターだけという意味では、
他にもっと突き抜けた存在もいますが、
ダンスという武器をもって 歌もうまい、
声質もいいというのは鞘師が最高到達点でした。
彼女の存在があって、新たなるジャンルへの参入も出来ました。
ただ、鞘師が来たから変えたのではなく、
辞めていくメンバーと入ってきたメンバーで
その時代で出来る最大限のパフォーマンスを考えて
曲というのは出来上がって行きます。
鞘師が突き抜けてる分、
踊れない子が悪目立ちする。
それをカバーする為に、
踊ってるように見えて踊らないという振り付けを考えていきます。
そうする事によって、ダンスの上手い下手が出なくなって、
グループ全体が上手に見えるようになりました。」
スタジオライブは関ジャニの村上くんと丸山くんと一緒にフォーメーションダンス。
曲は「LOVEマシーン」、「恋愛レボリューション21」、「One・Two・Three」
放送後のつんく♂のツイート
ちょっとバタバタしててオンエアはまだ見れてないですが、皆さんのツイート見ました。番組さんのアンケートに答えていくとどうしても誰かにスポットあたりがちですが、スタートから20年、誰かだけでは成り立たないし、全てのメンバー誰が欠けてもこんにちは無かった事は伝えておきたい。感謝。
— つんく♂ (@tsunkuboy) 2018年6月17日
つんく♂が語るモーニング娘。については、NHKで放送された「まるっと20周年スペシャル」の内容も要チェックです↓。
モーニング娘。まるっと 20年スペシャル! つんくのコメント全文